砲・艦船愛・鉄

船を愛して生きていくことができない者は幸福ではない

おまえは白龍の愛を知る

はじめに


ご機嫌よう。みなさんは白龍という航空母艦をご存知だろうか。いや、みなまで言うな。私とて分かっている。

誰もがとっくに知り尽くしているだろう、かつて白龍が暴れまわったことも、その時の猛威が凄まじすぎて弱体化を受けたことも、それでもなお強い艦だということも。

だから今日、私は白龍について書く。そうせざるを得ないのだ。書かなければ、真のハクリュアン(白龍をご飯の上に乗せ、食べる人)でなくなってしまう。

みなさんがこれを読み終える頃には、きっと白龍が欲しくてたまらなくなっているに違いない。そうしてどこからともなくフリー経験値が降ってきて、気づけば白龍を手にしているのだ。弘法大師の時代からある言い伝えである。

 

白龍の強みと弱み

白龍の圧倒的な強みは雷撃機の万能性だ。全盛期に比べ投下数が半減したが、それでも強い。1本当たりのダメージが高いのに加え、中隊数の豊富さと回復力の大きさを生かし、往復による波状攻撃を狙っていける。

また、雷撃によるダメージは基本的にバイタルダメージと同等となる。したがって当てれば当てるほど相手の体力はジリ貧に近づく訳だが、ここで効いてくるのが「爆撃機はAP爆弾を搭載している」という事実である。

回復しづらいダメージを繰り返し与えることによって相手の体力を削ぎ落とし、優位に立つ。これが白龍の持っている根本的な強さであると言える。

その反面、弱点となるのは攻撃機の頼りなさだ。ダメージ源として扱いづらく、ロケットの発射数も少ない。更に(強みの裏返しではあるのだが)爆撃機がAPであることも手伝って、対駆逐能力にはいささかの不安を抱えている。

基本的には雷撃機で対処する形になるのだが、高い機動力を持つ駆逐が対面に出た場合、苦慮することになるだろう。

 

立ち回りについて

試合開始時、最初に出す艦載機は攻撃機にしよう。これはあくまで消去法による選択だ。白龍にとってのメインウェポンはまず雷撃機、次いで爆撃機である。

最序盤、動き出しの段階ではまず敵の配置を探ることになるが、高対空艦がどこにいるとも知れぬこの段階で艦載機を浪費するのは避けたい。したがって、中盤以降あまり活躍のしどころがない攻撃機に索敵をしてもらおう。

初歩的なことだが、索敵時には戦闘機の召喚される方位を理解しておこう。飛行する艦載機に対して、南北は反転せず、東西だけ反転した方位から戦闘機は現れる。

このことを利用すれば狙った位置に戦闘機を出現させることができるため、北に向かう攻撃機より更に北側から戦闘機を出す(=本来より早くスポットする)、駆逐艦のいそうな方向に寄せて出現させる、などの工夫も可能になってくる。

敵防空圏の広がりを意識し、使えそうなら使ってみよう。

 

あらかた艦隊の配置が判明したら、戦線の構築・押し上げを行っていく。前述の通り、敵駆逐艦に対する圧力は不安定で、常にうまく撃沈できるとは限らない。そのため巡洋艦・戦艦を遠ざけることで戦線を作るイメージでいよう。

序盤から中盤にかけてはしっかり雷撃機爆撃機の残数を気にしつつ、孤立艦や低対空艦を攻撃する。早い段階で艦載機(特に雷撃機)が枯渇してしまうと負けに直結しかねないので、雷爆を交互に出しつつしっかり回復を回すこと。

往復攻撃ができるかどうかを見極め、空撃ちを行っておくことも重要だ。

雷撃機12(状況によって8)回復+往復、雷撃機4、爆撃機12(状況によって9)+往復、……というように回復と空撃ちを使い分ければ艦載機は長持ちする。

またこの際、相手の対空距離をしっかり覚えておくのも重要なので、艦名を見たらすぐ暗唱できるレベルまで記憶すること。

長距離対空は3.5km地点から中距離に切り替わり、そこが爆風が出る・出ないの境目になる訳だが、長距離対空の動作範囲がどこまで続くかによって爆風を何回避ければいいのかが変わる。

2回避ければいいのか? 3回避ける必要があるのか? 機首を左右に振るだけで攻撃の最終アプローチに入れるのか、それプラス加減速も使う必要があるか。そういったことを判断する必要があるからだ。

あるいは地形の高低差による爆風の回避も活用することができる。爆風はその時点での艦載機の未来位置に向かって放たれるため、島や山の上空を飛ぶことで高度をごまかすことが可能だ。

 

序盤中盤で動きを抑えておきたい敵としては、島裏に張り付くタイプの巡洋艦などが挙げられる。デモインやモスクワがそうだ。

彼らがAP爆撃の憂き目に遭って悲しい顔をしている様子は見たことがあるだろう。それをやってやればいいのだ。

島裏に居つく敵、味方の射線に縛られている敵など、回避行動に制限が生まれている相手がいれば積極的に爆弾を投げに行く。バイタルへの命中と通常貫通、それぞれ1発ずつはコンスタントに出していこう。

この際、前述したように空撃ちの使い分けを行うこと。往復して2回攻撃することが可能かどうかによって連れていく爆撃機の機数を調節するように。爆撃機を枯らさずにいつでも持っていくことができる状態を作ることで、敵は「動かずその場で耐える」、「縦向きにして持久戦に入る」といった選択を取りづらくなる。

そうすると、大型艦への圧力=戦線の構築がやりやすくなるはずだ。

 

また、雷撃を行う際にはとにかくレティクルを収縮させることを心がけよう。

戦艦や大型巡洋艦のように、水線長が長く、狙いをつける余裕のある艦に対しては、左右のどちらか1本を艦首か艦尾に当てられるようズラして投下するといい。バルジや対水雷防御区画に当たってしまうとその分だけ威力にマイナスの計算が入るが、あえて艦首艦尾に当てれば無効化することができる。

加えて、雷撃は敵に特定の針路を強制する力がとても高い。よくある、「魚雷に当たるか腹を向けるか選べ」というやつである。

針路固定用と本命とで繰り返し投弾し、命中率を上げることもできるし、それこそ味方の射線と一時的なクロスを組むこともできる。敵に行ってほしくない方向/行ってほしい方向があれば、そちらへ艦首を向かせるように仕向けることさえ可能だ。

マップや試合の大局をよく観察し、最適な行動を心がけよう。

 

終盤近くまで雷撃機を枯らさずに温存できていれば、必要な時に攻撃を通せず悩むということはないだろう。基本的に試合運びも上手くいっているはずだ。

ここまでで述べた通り、相手する艦や局面によって得手不得手がはっきりと分かれるタイプの空母なので、母艦の位置・敵までの距離・攻撃の通しやすさを常に考えよう。

母艦の位置は特に重要で、空母にとっては航空攻撃の効率や母艦の安全性を左右する鍵となる。

戦線は片側が押されたり、片方を押したり、あるいは平押しに近くなったりして刻一刻と変化する。局面ごとに戦線が今どのように移動しているかを把握し、常に戦線に対して母艦を垂直に保つように意識しよう。その上で安全が保てるギリギリまで母艦の位置を上げられればベストだ。

 

おすすめのビルドについて

筆者は次のような構成を採用している。

筆者のスキル構成

魚雷の安全距離を短縮する2Pスキルは必ず取得しよう。同じく2Pの修理技術者もおすすめだ。回復の動作時間と使用回数を伸ばすことは、それだけ往復攻撃能力を向上させることにつながる。

3Pスキルからは照準安定化と航空機の耐久を上げるスキル2種。照準安定化は雷爆の収縮を早め、攻撃を有効に行うのに必要だし(特にAP爆弾は投下タイミングで貫通力を調節する都合上非常に便利だ)、耐久系は必須級の重要さを誇る。

4Pスキルからは近接信管を採用しているが、これは繰り返し述べている通り白龍の主要なダメージ源が雷撃機であるためだ。敵の水雷防御を弱体化させることは、与ダメージの増加に直結する。

一方で白龍の艦載機は速力が十分に速いため、強化型航空機装甲はそこまで重要ではない。爆発をかぶる前に走り抜けられるし、それ以前にしっかりと対空砲のトレーサーを見て避ける技術があればいいだけの話だ。

筆者のアップグレード構成

更に、筆者は白龍のアップグレードを上のように割り振っている。

雷撃機の速度・耐久力を上げ、攻撃の効率化と枯渇のリスクを減らすことを行う。また、5スロット目の消耗品改良はとても強力で、艦長スキルの修理技術者も相まって雷撃機の回復可能時間が劇的に伸びる。対して航空管制に関しては、元々駐機している機数が多いことから、そこまで大きな効果が見込めない。そのため消耗品改良を採用している。

6スロット目は白龍の固有UGだ。加減速を活用しての爆風回避がやりやすくなるし、孤立している敵艦に素早く向かうこともできる。

概して徹底的に雷撃の効率化に振っていると言うことができるだろう。繰り返しになるが、あとは雷撃機を枯渇させないように気をつけて運用していれば、敵大型艦の活動を抑え込んで勝利を引き寄せられる。

この記事がみなさまの白龍ライフの一助となれば幸いである。

 

 

おわりに

筆者は白龍に乗ったことがない